全資産を海外市場に投資せよ!?
サラリーマンの人的資本を含めたアセットアロケーションとは
橘玲氏の著書"黄金の扉を明ける 賢者の海外投資"には、サラリーマンのアセットアロケーションについて次のような考え方がのっています。
経済学では、ひとりひとりの労働価値を「人的資本(ヒューマンキャピタル)」と考える。
サラリーマンはこの人的資本を労働市場に投資して、収益(給料)を得ている。
例えば、「人的資本1億円を投資して、年収500万円の配当を得る。」などと考えれば、これは次のように置き換えて考えることができます。
「1億円の額面で、サラリーマン債権から安定的に配当(給与)を得ている。」
そこで橘玲氏は、下記のような質問を投げかけます。
安定的な配当を得ているサラリーマンが、金融資産の一部でさらに債権投資をする意味があるのだろうか?
サラリーマンと富豪のアセットアロケーション
サラリーマンと富豪のアセットアロケーションのモデルケースとして、下記のようなモデルで考えてみます。
富豪とは、金融資産から得られる配当だけで働かずして暮らしている人をイメージして下さい。
■サラリーマンの金融資産:300万円
■富豪の金融資産:3億円
富豪のアセットアロケーションの多く、運用するプライベートバンクがお勧めしているアセットアロケーションとは、次のようなものだと言われています。
- 株 30%
- 債権 30%
- 不動産 30%
富豪の場合、各金融商品に1億円ずつ割り当てられている計算になるわけですね。
サラリーマンの場合は、どのようにして富豪のようなアセットアロケーションを構築すれば良いでしょうか?
ここで、上記のサラリーマン債権の考え方を使います。
すなわち、「債権への投資額=自分の人的資本」と考えれば良いのです。
債権に人的資本の1億円を投資しているとすると、債権への投資を3分の1とするために、残り2億円分の金融資産を株と不動産に配分する必要があります。
労働市場から分配された資金を、せっせと株や不動産にまわせば良いわけですね。
ところで少し余談になりますが、日本のサラリーマンの場合、不動産(マイホーム)などを借金して購入することが多いため、自然とレバレッジをかけて3000万円程度の投資をしていることになります。
それ以外に余力ができれば、投資対象の分散や流動性を考えてREIT(不動産投資信託)に投資するなどの投資行動が考えられるでしょう。
全資産を海外市場に投資する!?
橘氏の書籍では、上記のような人的資本の考え方を用いて、働いて得た金融資産を株や不動産に投資していく考え方を提案しています。
次に問題になるのは、株の投資対象として、国内株式と海外株式の割合を決めることです。
ここでも人的資本を考慮にいれるとすると、自分の資本と資産が日本に偏り過ぎていることになってしまいます。
保守的な年金運用ファンドなどのアセットアロケーションを見ても、国内と海外の比率は7:3程度。
つまり、サラリーマン債権で1億円を国内に投資している場合、株や不動産の約4000万円を海外に投資する考えになります。
この考え方からは、「働いて得た金融資産を全て海外市場に投資すべき」という一つの結論が導き出されることになります。
いかがでしたでしょうか?
少し衝撃的な内容だったかもしれませんし、「なるほど」と目から鱗が落ちた方もいらっしゃるかもしれません。
サラリーマンの方も上記の様に考えると、もっとリスクを取った積極的な投資を行える可能性があります。

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